後悔しない家づくりの考え方として、前回の記事の12の質問をもとに解説していきます。
記事が長くなってしまうので、今回は、朝の行動の癖(モーニングルーティン)のみご紹介します。帰宅後編と読者のみなさんのイメージが付きやすいように、具体例として私自身のルーティンを紹介します。しかし、前回の記事でもお伝えしたように、後悔しない家づくりは、あなた自身の癖(ルーティン)を知ることが重要なので、あくまで参考として読んでいただければと思います。
回答する際は、今の住まいでの生活をイメージしてお答えください。そこから、あなたのルーティンを明らかにしていきます。
モーニングルーティン編
1 あなたが朝起きてから向かう場所を早い順に3つ挙げてください。
2 脱いだパジャマはどこにしまいますか。(洗濯機or洗濯かごor棚)
3 着替えは、どこでしますか。また、その衣服はどこに収納していますか。
4 会社の荷物(カバンやバッグ等)はどこに置いてありますか。
ディーンの朝のルーティン
1 ①洗面台 ②トイレ ③物干し部屋
2 浴室の収納棚か洗濯機
3 着替えは、物干し部屋。衣服は、浴室の収納棚と物干し部屋の物干し棒に収納
4 玄関前かソファーの上
あなたは、今の生活をイメージしてモーニングルーティンに回答することはできましたか。回答をもとに、あなたの後悔しない家づくりをするための動線を考えていきましょう。
1の質問で、3か所イメージしましたね。その3か所は、あなたがよく向かう場所です。
つまり、その3か所は、近くになればなるほど、無駄な動線がなくて済むということです。
私が向かう3か所は、以下の設計図の①②③のように、隣り合うようにして集まっています。
朝のルーティンを生かし、向かう3か所が近くになるように設計したので、数歩の距離で済みます。

2の質問では、浴室の収納棚か洗濯機と回答しました。わたしの場合、パジャマはよっぽど汗をかかない限り、2日に1回のペースで洗濯をしています。そのため、パジャマは、①の部屋の収納棚に脱いだパジャマを入れています。
3の質問の回答としては、①③の部屋の収納棚と物干し棒から衣服を取り出し、③の物干し部屋で着替えをするといった流れです。もし、パジャマや下着類の収納棚が離れている場所(ありがちなのが、2階の部屋の収納棚)にあると、自然に動線の距離が長くなってしまうので、設計する際は要注意です。詳しくは、間取りの記事で紹介していきたいと思います。
ちなみに私の2人の子供たちは、起きたらまず着替えやおむつ交換をするというルーティンだったので、③の部屋の収納棚から着替えを前日の夜の間に④の出窓のスペースに移動しておき、子供2人は起きてきたら、④の周辺ですぐに着替えができるようにルーティンを考慮して間取りを考えました。
4の質問では、玄関かソファーの上と回答しました。動線的に必ず通るので、だいたいそのどちらかに置いてあります。通勤用のカバン等を収納しておく場所も考えて設計しましたが、収納棚の開閉が手間なので、床の上にポンと置いておく形になってしまっています。
朝は、時間のない中で準備をしなければならないので、動線をいかに短く無駄がないようにするかがポイントになってきます。また、時間や距離的にそこまで費やさないにしても、これらを数十年繰り返すことを考えると、膨大な時間の差が生まれます。あなたの朝のルーティンを生かして無駄のない動線を考慮していくことが、後悔のない家づくりで重要な役割を果たすといえるはずです。

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